扇風機と僕

  • スマホ上の空論
  • 平山 紘介 コウスケさん

「スマホ上の空論」

もはや日記、ブログではない領域の「こうすけ日記」
本業よりもファンが多い今の現実・・
エッセイストの平山こうすけです。

今回は「扇風機と僕」についてお話をします。

梅雨明け十日の猛暑が来た。
この猛暑は、夜中にも容赦なく熱帯夜がやってくる。

年齢には関係なく僕は神経質だ。
だから翌日の予定を考えるほどに寝つきが悪くなる。
寝たいのだから寝ればいいのだが、そんな夜ほど目が覚める。

仕方なくTVをつけて寝れば、寝ていて、
TVがうるさくて起きてしまう日もある。
バカすぎる。寝ながらTVを見るほうが寝むれないのに・・

そして眠れない僕に襲いかかる熱帯夜の暑さ。
こいつばかりは神経とは関係なく、暑い。ただただ暑い。

もはやエアコンだけで熱帯夜と向き合おうものならば、
就寝中の寒さで今度は目が覚める始末。
体にも良くないから、僕は扇風機という原始的なアイテムで
熱帯夜との戦いに挑んだのだ。

扇風機の風向きは斜め上への微弱風。
この効果は予想を遥かに上回る快適さを演出する。

強すぎないエアコンからの涼しい空気。
そこに優しく流れる部屋のそよ風。
今が熱帯夜な時間帯であることすら忘却してくれる。

「快適」とはこのことを示すに違いない。

そんな熱帯夜の日の真夜中に、僕を襲った脱水症状。

僕の口の中は乾ききり、舌まで乾いている。
お酒を飲みすぎた夜中のように水分を欲していた。
「これはかなり危険だ。早く冷蔵庫に辿り着かないと死ぬ」

照明のリモコンも寝ぼけてどこにあるのか、わからない僕。
手元にあるスマホの画面の明かりで、僕は冷蔵庫に向かった。

「何もない・・」
「なぜない?」

何かしらあると思い込むこと自体が自分都合すぎるが、
こんなに渇望している僕に、なぜ水分がないのか・・

この間みたドラキュラの映画で「3日間血を飲まなければ
人間に戻れる」という約束から、渇望と闘う主人公を観た。

こんなにも、乾きを堪えることが苦しいとは。
もはや今の僕は、乾き、飢えを耐えられないモンスターだ。
ドラキュラの苦しみを僕は理解できる。

何か、何かあるはずだと、僕は夜行性の目を宿したモンスターになった。
身体の危険性を感じる時ほど、五感が鋭くなるものはない。

スマホの明かりにも頼ることなく僕は辺りを手探りした。
「見つけた!!」

僕は確かに飲み物を見つけた。
野菜1日これ1本 200ml」
気持ちとはかなり異なるけれども、背に腹はかえられぬ。

僕はストローを通して一気に野菜ジュースを飲んだ。
「これが吸血鬼の気持ちなのか・・」
「僕はトマトベース風な野菜ジュースに助けられた。
野菜ジュースよありがとう」

人生で味わったことのない旨さの野菜ジュースを後に、
僕はなぜ脱水したのか、部屋の明かりをつけてみた。

扇風機が強!強風じゃないか!」

「しかも、首がへなって下を向いてるし・・」

僕は自分の知らない間に、強風の扇風機に直風で煽られていた。

一夜干しも乾くし、部屋干しも乾くような環境に、
僕自身が晒されていた。

「一体誰が・・」

この謎は熱帯夜の中に潜んでいる。

 

 

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心の解説者®︎・エッセイスト 平山 コウスケ

 

 

 

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この記事の投稿者 心の解説者®︎・フリーライター・資生堂外部講師 平山 紘介 コウスケさん
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