不審者と僕

  • 売り出し方をつくるコーチング
  • 平山 紘介 コウスケさん

「売り出し方をつくるコーチング」

もはや日記ではないレベルの「こうすけ日記」
心理ブログよりもファンが多いとか・・
心の解説者の平山こうすけです。
密かにエッセイで人気の”僕のシリーズ”、
今回は「不審者と僕」についてお話をします。

忠臣蔵かのように冬の深夜は漆黒の暗闇が広がる。
しかし季節では、二十四節気の大寒を過ぎ2月には立春を迎える。
暦の上では春は目前でも、深夜時間はまだ暗い。

深夜から早朝にかけて僕の日課のウォーキングが始まる。
大寒波のせいで外気の温度はマイナスだし、
大柄な僕であっても不審者に警戒をたてるものだ。

土手に向かうまでの道中で、数人の人とすれ違う。
「なんでこんな時間にいるんだよ」と僕の心で声が出る。
きっとお互いに警戒し合う緊張が地面から伝わる。

深夜のタクシーから降りる女性。
駅から離れているのに歩く男性。
爽快な立ち漕ぎで猛ダッシュをする10代男の子。

「みんな変だ」変な人は数人だけど、こんな時間に
街中にいること自体が全員不審者にしかみえてこない。
僕が警察官ならば全員職質レベル。もはや警戒レベルだ。

こんな時間に帰宅?どこにいたの?
こんな時間に散歩?あなたどこに行く?
怪しかしさ脳裏に浮かんでこないじゃないか。

いつも写真屋さんのT字路に口を開けて立っているじいさんはセーフだ。
この人は深夜もいるけど、日中もいるから確認済み。
飲食関係、じいさん以外は全員アウト。
深夜なのにうるさいスクーターも逮捕の対象だ。

もはや僕の心境は「激録⭐︎警察密着24時」
僕のボルテージは最高潮に達している。

街と自分の安全を考えながら思考回路が混線しあう。
僕は自分の巡回ルートである河川敷に辿り着く。

ここの闇は街よりも深い。
橋の下にいるホームレスは仕方のないことだが、
この街頭のない河川敷にもかなりの怖さを感じる。

僕はハッとして前を見る。

エレクトリカルパレードかのようなワンコが前からやってきた。

「なんで七色なんだよ!」
こんな深夜に怖過ぎる。飼い主さんも懐中電灯を持っているけど、
そこまで重装備をするくらいならもっと朝にすればいいのに。
あまりの驚きに盗撮までブレてしまった。

あれ?
深夜に盗撮をする僕の方が不審者なのか?

夏のころは職質を受けたり、
やたらパトカーが僕の近くをグルグルしたりしていたけれど、
「えっ?僕が不審者なのか??」

僕の主観では勝手な妄想が広がって、
この街に多く潜んでいる不審者に警戒を強めていたけれど、
警察からしたら、僕が不審者の対象物だったのか!

僕は自分の主観や思考を疑った。
「冷静に今は考えよう」
「なぜT字路のじいさん以外は僕からそそくさと逃げたのか」

僕は帰り道の中、商店の窓に反射した自分を撮影してみた。

「こいつ絶対犯人じゃん!」

もはや不審者を超えて、何か超越してるに過ぎない。

怪しさもさることながら、ブルーライトがより怖い。
チョコプラの「悪い顔選手権」に出してもかなりの上位だ。

不審者に警戒を重ねる僕自身が不審者とは・・

僕は明日の朝も河川敷へ向かう。

 

ブログをご覧頂きありがとうございます。

日々向上される皆様を心から応援しております。
心の解説者®︎・エッセイスト 平山 コウスケ

 

 

 

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この記事の投稿者 心の解説者®︎・フリーライター・資生堂外部講師 平山 紘介 コウスケさん
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