パンジーと僕

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  • 平山 紘介 コウスケさん

「売り出し方をつくるコーチング」

 

もはや日記ではないレベルの「こうすけ日記」
心理ブログよりもファンが多いとか・・

心の解説者の平山こうすけです。
ニッチなエッセイで人気の”僕のシリーズ”、
今回は「パンジーと僕」についてお話をします。

背高泡立草(セイタカアワダチソウ)が生い茂り、
植木にはパンジーの花が植えられていた。
風にのって金木犀の香りがどこからか届く。

パンジーが10月に咲く花ということを
大人になるまで僕は知らなかった。
背高泡立草も僕の勝手なイメージで花粉の
代表に思い込んでいたけれども、背高泡立草は
虫によって受粉をする虫媒花なので、風に受粉を
する風媒花ではなかった。
黄色い穂のついた姿だから勝手に厄介者に思って
いたけれども、厄介な人ほど思い込みが激しかったりする・・

僕が小学校のスケッチで描いた絵もパンジーだった。
僕がパンジーを好きなのでなく、同じクラスの女の子が
パンジーの絵を描いていて、彼女の絵を真似して描いたら
思いのほか絵が上手く描けたから、そのまま僕は盗作をした・・

秋の午後16時ほど美しく、何よりもノスタルジックな
空間に入り込む季節は他にはない。
入り口に金木犀がタイムスリップを起こさせて、
柔らかくて長い黄金の日差しが、これまでの人生を
思い出させながら、要所的に人生のカットインが入る。

こんな美しい特別な時間に浸れるのは、下校をする小学生か、
暇な高齢者しかいない・・子供にとってはただの秋。
高齢者にとっては人生の深い振り返りの時間。

青年期や働き盛りの人たちにとっては、
一瞬の時間でしかない秋の16時。
だから人は暇になった時に、たまたま秋の16時に遭遇し、
このオータムマジックの連想世界へ引き込まれてしまうのだ。

僕は切なくなるし、良い思い出が多いからこそ、
このノスタルジー感が非常に苦手なんだ。

木の影も、僕の影も長く伸びて、
足長おじさんのオープニングのようになる。
帰ったら夕ご飯なんだろう?と思った時代。
イチャイチャした恋愛ではなく、ちゃんと話
あった秋の時間。
稲が刈り取られ、枯葉になった田んぼを走る
アンディ。

なんか浸ってきちゃうし・・
この日差しが降りたら寒くなる。
僕はノスタルジー感にはのまれないと
逆らいながら家に向かった。
帰り道にも枯れ草の香りや金木犀の香りが
続いている。
浸りたくないと思いながらも、感じてしまう
秋を感じなら、僕は家でテレビをつけた。
「秋だったなぁ・・・」
「今ならなんと!1万円引き!!1万円引きです!
「そしてなんと、年越しそばまでついてきます!」
・・・・・

はい。現実・・・(笑

街の装飾はハロウインだし、通販はおせち・・
しかも7月31日から販売しているっていったい何?
10月中旬にもなると、ハロウィンと
クリスマスとおせちがトリプルにやってくる令和。

「季節先取り!」
なんでも早く得たことが損得上の得ではないと思う。
こうして僕は無事に日常に戻っていった。

 

ブログをご覧頂きありがとうございます。

日々向上される皆様を心から応援しております。
心の解説者®︎・エッセイスト 平山 コウスケ

 

 

 

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この記事の投稿者 心の解説者®︎・フリーライター・資生堂外部講師 平山 紘介 コウスケさん
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