「売り出し方をつくるコーチング」
もはや日記ではないレベルの「こうすけ日記」
心理ブログよりもファンが多いとか・・
心の解説者の平山こうすけです。
凄く人気の”僕のシリーズ”日記、
今回は「当たりと僕」についてお話をします。
田んぼの色が黄色く変わり、
早い場所では稲が狩られ始める処暑。
防災無線の拡声器から流れる帰りの音楽は17時30分で
まだ外の空は明るいけれど、チャイムがなったら帰る
友達が多くいた。
夏休みが残り1週間という時間は、
休み全体の5分の1も残っているのに「もうそれしかない」
という謎の不安に駆られている僕がいた。
1週間後にある学校はどこか楽しみで、
1学期以来に会う友達には、なぜか恥ずかしかった。
僕は団地の友達の場所から帰る途中に、
お菓子屋さんでおまけ付きのお菓子を買う。
お小遣いは残ってないけれど、お祭りの時の
お金の残りがあったからだ。
お菓子の中にはウエハースに挟まれた
チョコレート菓子があり、その下にはウエハースの
粉まみれになったシールが入っている。
シールだけ欲しさにこのウエハースを
捨てる子供が沢山出てきて、僕の小学校では
「お菓子を買ってチョコ菓子を捨てることは禁止」
という学校条例まで出されていた。
お菓子を捨てるほど購入出来ない僕には関係のない
条例だったけれども、お金持ちの子は箱でこのお菓子を
買っていた。
建前的にはお菓子の購入だけれども、
本質的には中のシールが欲しいだけ。
子供達にとっては当たりのシールがあることが
全てのステータスになっていたからだ。
ギャンブラーが賭けを一発当てたいように、
僕ら子供達も、1枚のキラキラ光シールが
当たることに高揚していた。
「欲しい。欲しい。と願うから当たらない」
そしてみんなの前で当たりを出しても恥ずかしい。
年末ジャンボでもないのに、僕はこっそり買っていた。
「果報は寝て待て」
本当はメチャクチャに当たりが欲しいけれど
無理に澄まして中身をひらく。
欲に駆られない僕にはキラキラがくる・・・
キラキラがくる・・・
そっとウエハースをどける。
なにこれ?悪魔じゃん(ハズレ)!!!
天使と悪魔シールの中でも、
下級の悪魔はハズレ中のハズレだった。
悪魔でも上級の悪魔はキラキラしている。
僕の大切な30円はこれで終わった。
30円を無駄にした僕の気持ちよりも、
30円でも当てられる期待値の方が高かった僕には、
ハズレた現実を受け止めることが辛かった。
たかが30円かもしれないけれど、
30円の賭けに一喜一憂する僕には感動への
ビジョンがあった。
「やっちまった・・・」
「また悪魔だよ・・」
ところどころにピーナッツの味がする
ウエハースチョコを食べながら、
ギャンブルに負けたおじさんのように
田んぼ道を帰る僕がいた。
ブログをご覧頂きありがとうございます。
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心の解説者®︎・エッセイスト 平山 コウスケ
心の解説者®︎・エッセイ・随筆・ポジティブ心理・サイコパス・ユーモア哲学・売り出し方・コーチング・平山 こうすけ コウスケさん