キンケイチョウと僕

  • スマホ上の空論
  • 平山 紘介 コウスケさん

「売り出し方をつくるコーチング」

 

心の解説者®︎ 平山です。

 

麦茶の味

僕の小学校は小さな川沿いにある。
川の反対側には酒屋さんがあって、
角には八百屋さんがあった。

通学路は川沿いを歩き、古い橋を渡ってからは
家までまっすぐの道を歩く経路だった。
まっすぐの道に入る手前に友達の家があり
岩佐くんのおばさんには、いつも麦茶を
もらってから帰っていた(笑

ペットボトルの今とは違い、
麦茶には各家庭の味があったと思う。
僕は自分の家の薄い麦茶ではなく
岩佐くんちの濃いめの麦茶が好きだった(笑

いつものように岩佐くんちの麦茶を飲んで
家に帰ると、見慣れない2羽の大きな鳥が木のカゴにいた。
「お父さんなにこれ?」と僕が尋ねると
「キンケイチョウだよ。組合の人からもらったんだよ」
とお父さんは言った。
初めてみるし、大きいし、小2の僕には孔雀みたいで
気持ち悪かった(笑

オスメスで2羽いたのだが、カゴが狭いせいか・・
メスが数日後に家出をしていた。もちろん帰ってこない。
オス1羽だけがいるのもかわいそう、というはなしになり、
僕の小学校に、このキモイ鳥を寄付をした。

キモイ鳥が家からいなくなっても僕は学校の飼育係だった。
なので結局この鳥といることには変わらなかった(笑

ある日のことだった、僕がいつものように給食室から
キャベツの芯などをボールにもらいニワトリ小屋に向かうと
ニワトリと一緒に詰め込まれていたキンケイチョウが
小屋の金網に穴を広げていた!
そこにニワトリまで参戦して金網にツンツンしている!

僕も一緒に鳥たちに加わり無事に小玉スイカほどの
穴を開けることができた!
ニワトリ小屋にボールのままエサを置き。
僕はなにか謎の達成感に包まれながら家に帰った。

翌日、数羽のニワトリが校庭付近を散歩していた。
先生に駆け寄り「先生どうしたの?」と僕が尋ねると
「誰かのいたずらで小屋を壊されて
平山くんちからもらった鳥もいなくなったんだよ」
と困った顔をして先生が教えてくれた。
犯人を知っているのは僕しかいない(笑
「先生たちも鳥を探すからお家にも伝えてもらえるかな?」
「うん」とだけいう僕。

これは言ったら絶対に怒られるヤツだ・・・
「帰りの会(言いつけの会)で言われたら終わりだ」
と心で小2の僕は察していた。

ハラハラする1日を終え、いつもの下校のみちを歩いた。
岩佐くんちのおばさんは、いつもの美味しい麦茶をくれた。

今だにこの事実を誰も知らない(笑

 

頑張る皆々様を応援しております。
心の解説者®︎・構成ライター 平山 コウスケ

 

 

 

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